生きづらさを感じる人の特徴‥

「生きづらさ」という言葉を聞いて、何を連想されますか?聞いたことはあるけど、自分には関係のないもの、または、心が病んでいる人の苦しみのこと?そう理解する人が多いかもしれません。

私の考える生きづらさとは、「生きる意味が分からない」「自分の価値が分からない」「自己肯定感が低い」「自分のことをすぐに卑下してしまう」「人のことが羨ましくて仕方ない」「愛情に飢えている」「自分には能力がないと思う」「いつも何かに悩んでいる」こういった思考を持っているひとが生きづらい人だと思います。

こういった認知の歪(考え方のクセ)を持って生活してれば、生きていく上での苦しみを生み出し、生きるのが辛くなってしまうのも当たり前です。まさに、生きづらさ以外の何物でもないと思います。私たちの周りを見渡してみると、こういった生きづらい思考が当たり前のようにはびこっていると思いませんか?

真面目で努力する人ほど心の苦しみは大きくなるものです。心を苦しめるような考え方は変えていかなければいけません。考え方が間違っているから心身に異常をきたし、苦しんでもがいているのです。そこから抜け出し楽になるための新しい考え方の土台をつくることが重要なのです。

空気を読みすぎる、周りに合わせすぎる人‥

空気を読みすぎる人の特徴として、人や場の空気を読みすぎて必要以上に疲れてしまうようです。「自分はどうしたいのか」ではなく、「相手から自分がどう思われるのか」という他人の評価を気にして、無難にその場を凌ぐために神経をすり減らしています。

また、基本的には受け身であり、自分で何かを決断するよりも誰かの指示に従う方の方が気が楽だったりもします。ですが、不満や意見を言えずにストレスがたまりやすいです。


真面目で倫理観・正義感が強すぎる人‥

真面目で正義感が強すぎる人は、決められたルールや規律は絶対的なものであり、多少の融通もきかないので些細な逸脱も許せない事が多いです。

自分だけでなく、他の人に対しても同様で「なぜちゃんとルールを守らないのか」「ルールを破るなんて最低だ」と不平不満を抱きやすいです。

そのため、芸能人の不倫や犯罪者のニュースでも倫理に反した行いをしたことに対して軽蔑し、怒りの感情やストレスを感じやすいです。

 

自己犠牲が当たり前・我慢強い人‥

自己犠牲が当たり前と思っている人は、事なかれ主義で「自分さえ我慢すれば丸く収まる」という考え方により、自分の感情を蔑ろ(ながしろ)にしやすいのです。自分が何かを主張することによって相手に面倒に思われるのが嫌で、余計な軋轢(あつれき)がなく過ごすことを好みます。

相手の考えや気持ち、その場の空気が最優先で、自分の抱いた感情を伝えようとせずに我慢してしまうのです。

一方で、自分の意見や考えを抑えることでストレスが溜りやすく、「なぜ自分ばかり」と嘆く人も少なくありません。


共感力がある・感受性が高い人‥

共感力が強く、感受性が高い人は、「自分は自分、相手は相手」という境界線が薄く、相手からの影響を受けやすいのが特徴です。

周囲の人の感情を読み取り、深く共感することに長けていますが、相手の気持ちや考えに過剰に同調してしまい、自分の本音を見失ってしまう事があります。


自己評価が低い・ネガティブな人‥

自己評価が低く、ネガティブ思考な人は、自己肯定感が低く、何事も「自分が悪い」と自分を責めたり追い詰めがちです。自信のなさから自分と他人を比較して「なぜみんなが出来ることが出来ないんだろう」「自分は周りより劣っているダメな人間だ」と自己否定してしまう傾向があります。

また、何かを新しく始めようとしてもネガティブ思考により悪い想像しかできず、身動きがとれなくなり、結果生きづらいと感じるのです。
 

繊細な人‥

HSPと呼ばれる方は、その場の雰囲気や相手の感情、音・光・味・匂いなど外部からの刺激に対して敏感に反応しやすく、人混みが苦手だったり、慣れない環境では落ち着かずにストレスを受けて神経が疲れやすいです。

また、些細な出来事に対しても不安を強く感じやすいため、日頃から細部にも気を配りながら生活しています。もともと生まれ持った性質として心配性であったり、不安症であったりするため、他の人から「気にすることないよ」と言われても気になってしまいます。


完璧を求める人‥

完璧主義な人は、「白か黒か、0か100か」の両極端な思考で中間のグレーゾーンがありません。そのため視野が狭くなりがちで、窮屈な考えに囚われがちです。

合格ラインを超えていたとしても100点満点でなければ、不足している部分に注目し、「ダメだった」と自己嫌悪することもあります。

また、他人に対しても許容範囲が狭く不満や疑念を感じる場合もあります。理想がとても高く、現実とのギャップから不満やストレスが生じやすいです。
 

心を開かない・疑い深い人‥

疑り深い人は、自分に厳しく、他人に対しても厳しい一面もあるためなかなか人を信用できず、人を頼ることが苦手です。

相手の良心や親切心などの善意を簡単には受け入れられず、助けてほしくても「誰かに頼るくらいなら無理やり自分で何とかする」「こんなことで甘えるなんて、周りからどう思われるかわからない」と意地を張ってしまいます。人を信じられない分、本当の自分をさらけ出せずに孤立しやすいです。


他人を許せない人‥

自分が大変な時にお世話してあげた人から嫌なことを言われたり、仕打ちをされたり、優しさの感じられない態度をとられたりすると、とても嫌な気持ちになります。

そのような出来事があると、相手に恨みや憎しみなどのネガティブな感情を抱き「あの人、最低!」「性格が悪すぎ!」など、心の中で何度も言ってしまいます。場合によっては友人に愚痴こぼししてしまうこともあるでしょう。その典型としてあげられるのが、「性格の不一致」による離婚です。

しかし他人への憎しみや怒り、不安は、どれほど自分で呟いても相手に直接聞こえるものではないのです。人を許すことができないのは、いつまでもネガティブな思いを捨てきれない自分がいるためで、相手を不快に感じ続けるだけで出口がどこにもない状態です。そのままでは自然と自分の態度も悪くなり、結果的に許せない相手と同類になってしまうリスクもあります。

他人を許すということは、自分を許すということです。とても素晴らしいことですが、決して簡単ではありません。でも自分に合った他人の許し方や解釈方法はあるはずなので、人間関係が辛くなった時は、まずは自分の気持ちを許すことから始めてみませんか。


一般的に、生きづらいとされがちな原因‥

生きづらさの原因は、その人の「性質」「思考の癖」「考え方の癖」にあることが多いです。ここでは、苦しくてしんどいと感じる人によくある7つの原因をお伝えします。


アダルトチルドレン‥

アダルトチルドレンとは、幼少時期に子供が親からの愛情を感じられないまま大人になった人を意味します。

虐待やネグレクト、兄弟間での比較や差別、両親の離婚などさまざまな家庭環境の問題によって心に傷を抱え、人の顔色を伺って行動したり、人との信頼関係が上手く築けない場合があります。

社会生活ではなんとか部分的に適応することはできますが、常に人に対して過度に緊張しているため精神的に疲労しやすいです。


繊細な人‥

生まれ持った性質としてHSPという、周囲の刺激に敏感な繊細な気質を持つ人がいます。

五感以外にも人の感情や場の雰囲気を敏感に感じ取ってしまい、相手からの些細な一言に深く傷ついてしまったり、悩んでいる人の感情に対して過度に同調してしまい自分も落ち込んでしまったり等、周りの刺激に翻弄されやすく疲れやすいです。

HSPではない人の割合の方が多いため、自分の感覚と周囲の環境の差が生きづらいと感じる要因になります。


大人の発達障害‥

大人の発達障害として有名なのは主に2つあります。

1つは自閉スペクトラム症、もう1つはADHD(注意欠陥多動性障害)です。

それぞれの発達の特性や認知機能の特性に偏りがあることで、周囲の人間関係に馴染めなかったり、社会生活に支障をきたしています。

知的には保たれていて、大人になるまで発達障害であることを自覚していない場合もあります。環境に適応できず失敗体験を積み重ね、自己評価が著しく下がっていることが多いです。


愛着障害‥

通常私たちは、乳幼児期に養育者と愛着形成します。子供が泣いて親がオムツ替えや授乳を行うことで、子供の要求は満たされ、親子間で信頼関係が築かれます。

その愛着を発達の土台として感情・認知・行動・社会性などが育まれます。

愛着形成が出来ていないと、成長してから人との距離感がわからず人と距離を置きすぎたり、逆に馴れ馴れしい態度になってしまったり人間関係や社会生活に支障をきたします。何をしても楽しめず、常に心が不安定です。


思考(考え方)の癖‥

これまでの人間関係や人生経験、根底にある自己肯定感の低さから、相手から自分への評価を過度に解釈してしまう癖がついている場合もあります。

例えば、自分が声をかけた相手から反応がなかった場合に「自分が嫌われているから」と大げさに捉えることを過大解釈といい、人から褒められたことについて謙遜したり恐縮してしまう場合は過小評価といいます。

いずれも事実と異なり、自身への否定的価値観を増長させる点で生きづらい原因となります。


トラウマ‥

人とのコミュニケーションが苦手、何をしていても孤立感や不安がつきまとう。日常生活の中でこうした生きづらさを抱えている人が少なくありません。理由も分からない心の重苦しさの正体は、あなたの性格が問題なのではなく「トラウマ症状」である可能性があります。

そのひとつに、「複雑性PTSD」というトラウマ症状があります。複雑性PTSDは、うつ、慢性疲労、倦怠感、無気力といった心身の不調となって現れます。

しかし、うつ病、発達障害、統合失調症、双極性障害、HSP(敏感すぎる)などと似た症状が現れることがあり、心理レストをするとたいていの項目に当てはまってしまうため、誤った病名で自分にラベリングをしてしまったり、病院で誤診されてしまったりする危険性もあり、とても人に理解されづらい症状です。


生きづらさを感じていなら‥ ご相談ください!

人間関係がうまくいかない、仕事が続かない、子どもにあたってしまう、とにかくいつもイライラするなど、様々な問題を抱え、しんどさ、辛さを感じている人がいます。精神的に楽になりたいけれどどうすればよいのかわからない、八方塞がりで更に辛くなる、といった負のループに苦しんでいる方は少なくないでしょう。

「楽になりたいなら執着を手放せばいい」とか「出来ることからやればいい」などのアドバイスをされても、「今まで自分で出来ることは全てやってきた」「頑張れるだけ頑張った」という言うはずです。

苦しんでいる方の多くは、真面目で頑張り屋さんです。「他人に迷惑をかけたくない」と考えている方がほとんどです。そのため、迷惑をかけてしまう気がして、周りの人に相談したり、助けを求めたりするのがなかなか出来ないのだと思います。

そんな方こそ、悩みの対処、解決への専門家である私たちカウンセラーへの相談を検討してみてください。