"自分優先″が心を楽にする

Vol.7 | 2025年6月18日

本日は、「自分優先が心を楽にする」というテーマでお話していきます。

あなたは、"あの人の期待に答えなきゃ"とか、″これをやらないと相手にがっかりされてしまう”、そんな他人の思い描く理想像に縛られていませんか?

周りの人の期待に答えようとすることが、自分の仕事、それが自分の役目だと思い込んでしまうと、知らないうちに心は疲れていってしまいます。

本当に大切なのは、周りの人の期待に答えることではなく、あなたがどうありたいかです。あなたの価値は、他人が勝手に抱く期待によって決まるものではありません。

このコラムでは

① なぜ他人の期待に振り回されるのか。

② 自分優先が心を楽にする理由。

③ 自分の価値を自分で作る、

この3つがポイントになります。

では、なぜ人は他人の期待に答えようとしすぎてしまうのでしょうか。その背景を掘り下げ、そこから抜け出す糸口を一緒に探していきましょう。

他人の期待に応えすぎてしまう

他人の期待に答えようとするのは、社会の中で生きていく上でごく自然なことです。家族や恋人、友人や上司など、大切な人から、助けてほしい、手伝って欲しいという声に答えてあげたいと思うのは、人として当たり前の温かい気持ちです。

ただその気持ちがど超えてしまうと、自分の価値を外からの評価で確かめようという心理が働きだします。

小さな頃からお手伝いしたり、成績を上がつたりすると周りの人が喜んでくれたり、褒められたりします。そういった喜びの体験を重ねると、人を喜ばせることで私は認められる、という思考回路を強く刻み込むようになります。

するとそれがいつの間にか、"私は周りの人の期待に答えなければいけない”、”こそが私の存在価値を証明する方法なんだ”、と思い込んでしまようになります。それが大人になった状態でも、その思い込みから抜けきれなくなるんです。

さらに、真面目で責任感の強いタイプの人は、周りを裏切ってはいけない、期待に答えないとがっかりされる、というプレッシャーを人一倍感じやすくなるんです。

特に、大人にとって都合のいい、よく言うことを聞く、よく気が利く子ども、で育ってきた場合は、その傾向が相当強くなるんです。断ることや無理だということを必要以上に恐れてしまい、避けてしまうようになるんです。

結果として、与えられた要求を全てこなそうと頑張り続けてしまうわけです。

今の社会では成果主義やスピード重視が当たり前になってきてます。どれだけ早く結果を出せるか、どれだけ多くの仕事をこなせるか、そこが評価の基準になってしまうことがあります。

その風潮の中で、"皆んな持ってやっているから”、”あの人もこれだけ頑張ってるから”、”自分もやらなきゃ”、”頑張らなきゃ”という意識が強く働き、それが周囲の期待を裏切られない、という気持ちを増幅してしまうのです。

嫌われたくない、人間関係を壊したくない、という不安も大きな要素です。周りの期待に答えないと職場や学校家族の中で孤立してしまうんじゃないだろうか、という恐れが出てしまいます。

こうした不安や恐れは、周りの要望を受け入れておけば安心という考え方を無意識に強化して、結果的に無茶な働き方や行動を続けてしまう原因になるのです。

実際には、「上司が期待してるよ!」と言ったからといって、全てにおいて完璧にこなして欲しいと思ってるわけではないはずです。周りの人もそこまで細かい部分を注目していないことがほとんどです。

にも関わらず、私たち自身が期待されたから全力を出さなければいけない、結果を出さなければいけないと思い込みすぎてしまうのです。

その結果、必要以上に肩に力が入り頑張りすぎて、疲れた、もう限界かも、という状態になることも多いようです。大切なのは期待に答えるのが、あなたの存在価値ではないということに気づくことです。

人からの期待を全く無視する必要はないんですが、少し距離を取って、これは本当に自分のやりたいことなのか?無理してでも受けるべきことなのか?を冷静に判断できるようになると、心の疲れは減っていくはずです。

そこに気がつくことで、周囲の期待から徐々に解放されていき、自分らしい生き方を手に入れることができるようになるはずです。

"自分優先"が心を楽にする

人の期待に答えることよりも、まず自分を大切にするという考え方を優先すると、″自分は本当に何をしたいのか″、”どういう生き方が心地いいのか”、といった問いに目が向きやすくなります。

すると、他人に振り回されにくくなるだけでなく、自分で自分のご機嫌を取れるようになるので精神的に安定しやすくなります。

例えば、友人に週末遊びに行こっと誘われたけど、実はヘトヘトでちょっと休みたいなという気分だった場合、素直に「ごめん今週はちょっと休みたいんだ!」と伝えられるようになると、これだけで心と体の負担はぐっと減るはずです。

逆に、「せっかく誘ってくれたし断ったら悪いな‥、期待に答えなきゃ!」と思って無理をしてしまうと、後になって、「あの時、本当は断りたかったのに‥」と自分や友人を責めてしまったりすることもあるはずです。

"自分優先″と聞くと、わがままや自己中心的というネガティブなイメージを抱く人も多いと思いますが、本当の意味で自分を大切にできる人ほど、結果的に周りの人にも優しくなれるものです。

心に余裕ができるからこそ、人への思いやりや感謝の気持ちも自然と湧きやすくなるのです。意外かもしれませんがそういうものなんですよ。

他人はそれほど期待していません!

実は、周りの人はそこまであなたに大きな期待をしていないことも多いはずです。なぜなら、ほとんどの人は、自分のことで頭がいっぱいだからです。

自分の仕事、家庭、趣味や人間関係に追われているので、他人のことを深く考える時間はそれほどないでしょう。簡単に言うと、私たちはそこまで他人に興味を持っていないということです。

それなのに私たちは、みんなが自分に大きなな期待をしているかもしれないと勘違いしてしまうのです。すると、ちゃんとやらなきゃ、がっかりされないようにしよう、と必要以上のプレッシャーが生まれ、それが大きなストレスになってしまいます。

でも実際は、周りの人が常にあなたの行動をチェックしているわけではありません。例えば、職場で「もう少し頑張って欲しいな」と言われても、会社としては最低限の基準をさえ満たしていれば問題ないことがほとんどです。

友達の誘いを断っても、ダメなら仕方がないかと軽く考えている場合が大半です。要は、自分の中であまり深刻に受け止めすぎなくてもいいということなんです。

自己価値はまた作っていくことができる

自分の価値がなくなるんじゃと不安に感じる人も多いと思います。今の職場や今の人間関係を手放したら、もう取り返しがつかないんじゃないか、そう思ってしまうけれど、あなたの価値は1度失われたら終わりというものではありません。

人生のステージが変われば、新しい環境で、新しい人間関係を築けるし、転職したり、引っ越した、あるいは習い事を始めることで価値観を共有できる人と出会ったり、自分の得意なことを活かせる場所を見つけることだってできます。

例え、今の職場で評価されなくても、君の能力が生かせる別の場所があるかもしれない、今の友人たちと合わなくなったとしても、同じ趣味を持つ新しい仲間と出会えるかもしれない。

あなたの価値はいくらでも作り直すことができるんです。

"自分優先"の思考を育てるコツ

どうすれば自分を優先するという考え方を育てられるんでしょうか?

まず第1に、自分は何をすると気持ちが楽になるのかをリスト化してみるといいですね。

例えば、コーヒーをゆっくり飲む時間が落ち着く、1人で音楽を聞いてるとリラックスする、旅行して現実逃避するのが好き、そんな些細なこと、なんでもいいんです。

そのリストを眺めて、今日はどれをやろうかな、今度の休みは何をしようかな、と自分のために使う時間を考えるだけでちょっと心がワクワクしますよね。

第2に、断る勇気を持つことです。

誰かからの誘いがあった時や仕事で追加の依頼が来た時に、今は忙しいとかちょっと余裕がないと伝えられることはとても大切なことです。

きちんと自分の限界を把握したり、自分の優先したい予定がある時にノーと言える人ほど長い目で見れば心の健康を保ちやすいですね。

第3に、1つ手放すたびに新しい価値が作れると覚えておくことです。

怖いと思うのは、今あるものを失うその瞬間だけです。でも、その先には必ず新しい何かが待っています。

これは特に覚えてて欲しいんですが、私たちは1つ新しいものを手に入れる時、1つ古いものを捨てないといけないんです。古い価値観だったり、習慣だったり、部屋にある昔着てた服だったり、布団だってそうです。

逆もまた一緒で、1つ古いものを手放すたびに、ずっと欲しかった新しい何かが自然とあなたの元にやってくるものです。

学校でも卒業すれば新しい環境が待ってるように、あなたの人生はステージを移るたびに、新しい価値を得るチャンスが必ず巡ってくるんです。


終わりに‥

価値は他人の期待で決まらないということ、自分優先が心を楽にするというテーマでお話ししてきました。

今回の内容をまとめると‥

① 他人の期待に答えすぎると心が疲れてしまいやすい。

② 自分のやりたいこと、心地のいいことを優先してみる。

③ 自分の価値は何度でも作り直せので、失うことを怖がりすぎなくてもいい。

この3つを常に意識することで、他人の期待に振り回されず、自分らしい生き方を楽しめるようになります。

他人の期待に答えようと頑張りすぎるのは一見するといいことのように思えます。でも、本当に大事なのは、あなた自身が何を望んでいるかです。

他人の理想像や期待を追いかけることは、他人の人生を生きているようなものです。それを続けていると自分の声が聞こえにくくなり、結果的に心も体も疲れきってしまいます。

あなたの価値は、他人の評価で決まるものではありません。むしろ自分を優先することでもっと自由にもっと豊かに生きられます。

もし今、苦しいなと思ってるなら、是非、少しだけでもいいので自分優先の考え方を試してみてください。無理して頑張るだけが人生じゃありません。心に余裕が生まれた時にこそ新しいアイデアや可能性が広ていくものです。

あなたの心が少しでも軽くなる、そんなお手伝いができたなら嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがうございました!