
生きづらさの原因‥ 思い込み
vol.4 | 2025年6月13日
私たち人間は、″思い込み″を持つ生き物です。その思い込みには次の2種類あります。
① 自分の潜在的な力を引き出す思い込み。
② 自分の能力を制限してしまう思い込み。
②の、自分の能力を制限してしまう思い込みは、生きづらさの原因になってしまいます。
そこで本日は、生きづらさの原因ある、″思い込み”をテーマに、思い込みが作られるメカニズム、思い込みを持ちやすい人の特徴、思い込みが生み出す生きづらさ、思い込みを手放す方法についてわかりやすくお話ししていきます。最後まで読んでくださいね!
まずは、思い込みが作られるメカニズムについてお話ししていきます。
実は、あなたが持っている思い込みが、良くも悪くも、今の現実を作り出しています。
女性ならピンとくると思いますが、想像妊娠っていう言葉を聞いたことあるでしょう。
自分は妊娠しているって思い込むことによって、実際は妊娠していなくても妊娠したのと同じようにつわりが起きて気持ち悪くなったり、周りから見てもわかるほどお腹が大きくなってきたりすることが現実に起きることがあります。
自分のことをこういう人間だと思い込むあまり、そういう自分になっていくのです。お前は要領が悪い、お前は性格が悪い、お前には華がない。
そんなふうに親や周りの誰かからの言葉や情報を自分が受け入れたことによって、今の自分が作られているのです。
私は何をやってもうまくいかない。私はいつも人に迷惑をかけてしまう。私を受け入れてくれる人なんていない。
など、自分でも気づかかないうちに、自分に対してあらゆる思い込みを持つことで、自分自身を洗脳してるのです。
例えば、"好奇心旺盛な気質"を持って生まれた人も、すべてを否定され続けて育ったら、大人になってもチャレンジ精神を維持するのは難しいでしょうね。
逆に、"臆病な気質"を持って生まれた人でも、恵まれた環境の中でたくさんの成功体験を積み重ねていけば、どんなことにもチャレンジしていく大人に成長していくはずです。
こんなふうに、先天的な気質より、後天的に身につけた思い込みの方が、人生に大きな影響を与える場合が多いのです。
どんなプログラムでも基本的にはインプットしたものを処理して、アウトプットするという流れになっています。
人間関係も、聞いたことを → 理解して → 答える、というコミュニケーションをしています。この聞いたことを理解するについては、厳密には聞いた事を自分なりの価値観で理解し思い込む、という流れになります。
ではなぜ、思い込めば頑張れるのでしょうか?思い込みは別の言い方をすれば"価値観"とも言えます。価値観は人それぞれ違いますよね。
例えば‥
昼寝をしている子どもを見て、「昼寝なんでしてダラダラしてないでもっと勉強しなさい!」って怒る親もいれば、「たくさん遊んで疲れたんだね!ゆっくり休めて良かったね!」って微笑む親もいます。
このように同じ出来事に対しても、その人の価値観によって全く反応が違ってきます。
誰かに、「あなたには無理だ!」と言われた自分には能能がない、自分にはできるはずがない、こういう思い込みは自分で自分の可能性を狭めてしまいます。
陸上競技で10秒の壁の話を聞いたことある人は多いでしょう。ひと昔前、100メートルを9秒台で走ることなんて絶対不可能。10秒の壁を乗り越えるなんて人間業ではないと言われていましたよね。
ところがです。その壁を越えた人が1人出たとたんに、その壁を越える人が次々と出て来るようになりました。
これは不可能と思っていたことも、思い込みが変われば達成できるってことを証明するような出来事です。
誰でも思い込みを外せば、自分の限界を超えで成長できるということです。自分の能力を制限してしまう思い込みを手放して、自分の可能性をもっと信じてみませんか?
次に、思い込みを持ちやすい人がやってしまいがちなポイントをいくつかお話ししますので、自己チェックする時の参考にしてみてください。
では、"思い込を持ちやすい人の特徴"についてです。
1つ目:ジャッジする。
人の話を聞くときに、その人の言う事を良いか悪いか、正しいが間違っていうか、自分の基準で判断する癖があります。
2つ目:決めつける。
相手の話をフラットな心で聞かずに、それはもう既に自分の知っていることだと思って聴く癖があります。最後までよく聞かずに結論を予測したり決めつけたりしながら聴いてしまいます。
3つ目:話を聞いていない。
相手の話を聞きながら、次に自分が何を話すかしか考えていないので、相手の話をちゃんと聞いていないパターンです。よくわかってないのにとりあえず当たり障りのない反応をしがちです。
この3つの特徴は、すべて相手の話を過去の情報を用いて、瞬時に判断している状態です。これだと相手が本当に伝えたいことを聞き逃してしまいますよね。
このような思い込みがコミュニケーションの壁をつくり、人間関係の不和に発展してしまい、生きづらさの原因を作り出すのです。
思い込みが強くなると実際どんな生きづらさを感じるようになるののでしょうか?
次に、"思い込みが生み出す生きづらさ"について話を進めていきます。
1つ目:ネガティブに取えやすくなる。
人は誰でも失敗することがあります。その時に、人から注意されたり指摘を受けたりすることもあります。その注意や指摘を必要以上に悲観的にとらえて落ち込んでしまうのが、思い込みの強い人の特徴です。
人から注意や指摘を、良いアドバイスや成長の機会ととらえて、改善しようという意識を持てればいいんですが、自分は何をやってもダメ、こんなこともできない自分は情けないっていうように自己否定することが多くなってしまいます。
また、相手の曖昧な表現をすべてネガティブに受け取ってしまいやすいのも特徴です。このように思い込みが強くなるとネガティブな感情を溜め込んでしまい、独りよがりに落ち込む心理状態が続いてしまいます。
2つ目:主観でしか判断しない。
思い込みが強い人は、考え方がとても主観的になりやすい傾向が強いですね。
自分の考えが最も正しくて一般的だと思い込んでるので、周りが親切にアドバイスしてくれたり、ためになることを教えてくれていても、それを素直に聞き入れる姿勢を持つことができなくなります。
そして、自分の考えと違う人に対して、自分のことを嫌っているんだとか、自分のことをバカにしてるから反論してくるんだ、いじめたいんだと感じだいてしまうのです。
こうやって人間関係に支障をきたしやすくなります。
3つ目:感情的になりやすい。
思い込みが強くなると、客観的に見て些細なことにも過剰反応して、勝手に落ち込んだり怒ったりしやすくなります。
自分の発言はあとから思い返して、あんなことを言ってしまったせいで相手が気を悪くしてないかなって、悪い方向にばっかり考えてしまったり、相手が自分の思うような反応しないことに怒りを感じたりします。
なぜこんなことになってしまったのかって、 変えようがない過去の事ばかりに思考がとらわれがちになってしまって、心理的に落ち込み続けることになりやすいです。
4つ目:頑固になりやすい。
また、思い込みが強いとどうしても頑固になってしまいやすいものです。
一度決めたことは何があっても曲げようとせず、周りの助言やアドバイスにも耳を貸そうとしません。こうだと思ったら、もうその考えしか受け入れられなくなってしまいます。
大抵の問題にはいくつかの解決法が存在しますが、思い込みが強くなると一つの方法だけに固執してしまって、しかもその一つがいい と思い込んでしまうのです。
こんな考え方もあるよ、こういう方法もあるよって周りの人から提案してもらっても、自分の考えだけが正しいと思ってしまうんですからどいしょうもありません。
妥協することができなくなって、周りのアドバイスを無視して物事を進めたり、自分だけで決めてしまったりすることも多々あるので、周りの人との不調和を招きやすくなります。
5つ目:柔軟性がなくなる。
思い込みが強いと固定観念が強くなり、融通が利かない人になってしまいます。
常にこうするべき、こうあるべき、こうでなければいけないって勝手に自分で決めつけてしまうので、柔軟な対応が難しくなっていきます。
これがダメならこうしてみようとか、あれがダメならこういう手もある、っていうふうに心の余裕や広い視野を持つことができなくなります。
常にこうでなければいけないっていう自分の価値観に縛られているので、万一その価値観から外れた状況に陥ってしまうとパニックを起こしてしまうこともありますね。
6つ目:人を信用できない。
思い込みの強い人は自分の考えだけが絶対と思っているところがあるので、相手から否定されることをひたどく嫌います。
周りからはプライドが高い人とみられて近づき難い存在になってしまうこともあります。プライドが高いこと自体は悪いことではないけど、根拠の無い持論を持っていて、それだけで正しいと思い込んでしまうところが周りとのトラブルや問題を引き起こす原因になってしまいます。
こだわりが強すぎて柔軟さが持てなくなるので、自分と違う意見を受け入れられず、基本的に人の事を信用してない傾向がありますね。こんなふうに思い込みが強くなると、いろんな生きづらさにつながってしまいます。
そうならないためには、決めつけるのをやめて相手をちゃんと理解する姿勢が大切です。
では、実際どのようにしたらいいのか、思い込みを手放す方法について3つのステップでお話しします。
ステップ1:疑う癖をつける。
思い込みをなくすためには、まずは自分が思い込んでるということを強く意識してみることをお勧めします。
それには、自分の知らない部分に意識を向けるようにすることです。自分の知っていることは全部過去の出来事です。
その先には自分の知らない世界、つまり未来が広がってるのです。そのことを意識するということです。
基本的に、私たちは目の前の出来事を過去の出来事によって判断しています。
思い込みが強いとは、その過去のデータでこれはこうに違いない、これはこうだと決めつける癖があるので、もしかしたら違うかもしれないっていう疑いを持つ癖をつけるといいですね。
そうすれば未知の可能性にも目を向けるようになるので、言葉や態度も変わっていくはずです。今までは相手のことを決めつけていたけど、その時その時の状況や相手の事情を組み通ろうとする姿勢が出てくるはずです。
ステップ 2:相手のことを考察してみる。
出来事だけを捉えて判断したり、相手の性格などを決めつけずに、目の前にいる相手がどんなバックグラウンドを持っているのかを考えてみるのも大事です。
相手の事情や背景にも目を向けてみるようにしてください。
例えば、職場の同僚の仕事が雑でやる気がなさそうやなって思った時、この人はいい加減な人なんだと決めつけずに、なぜそうなったのかな?何のためにそういうことをするのかな?相手の事情や背景に目を向けてみます。
もしかしたら、最近恋人と別れて落ち込んでるのかもしれませんよね。嫌なことがあってモチベーションが下がっているのかもしれません。あるいは、その人自身はいい加減に仕事をこなしているわけではなく、能力的にそれが精一杯なのかもしれません。
これは本当のことを追求するのが目的ではありません。実際に本当のところはわからないけど、相手の今までの人生や周りの環境をイメージすると、限られた情報からより多くのことに気づけるようになります。
そうやって思い込みを緩めることができれば OK です。この方法はよく当たる占い師やカウンセラーもやっていることなんです。
相手のことを決めつけずに、その人の背景にある見えない部分に意識を向ける。これを練習していくと精度が上がっていくんです。
その人の話し方や限られた情報から、その人がどんな人物で、どういう人生を歩んできて、今後どうなっていくのかがわかるようになっていくんです。
ステップ3:自分を観察する。
ここまで紹介した方法に取り組んでもらっても、感情的になってしまうと、うまくいかなくなることがあります。
そこで有効なのは、自分のことを観察することです。それは、今の自分のことをもう一人の自分が少し離れた高いところから観察しているイメージです。
例えば、怒りの感情でカッとなってる時、今この人怒ってるな、何がそんなに腹立たしかったんだろうか、今相手のことを決めつけたな。なんでそんなふうに思い込んだんだろうか。
‥というように考えたり、感じたりした自分のことを観察するという、もう一人の自分の視点を持っておくということです。
これは慣れないと少し難しく感じるかもしれません。特に感情的になっている時に、冷静にもう一人の自分が‥とかってやってられませんよね。
でも、実は元々誰でも自分のことをもう一人の自分が観察するっていう視点は持っています。ただそれは無意識に繰り返されてきたので気づいてないだけです。
ここからは"自分を観察するぞ"っていう意識を持つようにしてみてください。慣れてくれば常に冷静に自分を観察できるようになります。
これができるようになると劇的に思い込みを緩めることができて、自分の心が本当に自由になれ楽に生きていけます。
確実に生きづらさの解消にもなっていくのでぜひ意識してやってみてください。
思い込みを手放す方法については、生きづらさの原因、執着や罪悪感を手放す方法というレッスンで詳しくお話ししていますので、良かったら一度レッスンをを受けて見てください。
今日は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました!