心の傷を癒やす・和らげていくカウンセリングを専門としています‥
自分しかわからないと、心の中に閉じ込めたままの心の傷。「もう無くなることはない‥」「私はこの傷を背負いながら生きていくしかない‥」、そう思い込んでませんか? 病院に行っても、薬を飲んでもその時限りの効果で、負い目を感じていませんか?そんな絶望なんてもううんざりですよね。
あなたの心の傷の大きさなんて、誰も分かってくれません。人それぞれの感じ方って違うんですから。でも、同じような経験をしている人は、あなたが思う以上に少なくありません。
自分だけだと思い込まず、私は変われると信じ、一歩新しい道に踏み込んでみませんか?きっと今まで経験したことは決して無駄ではなかったと思える日が必ず来ますからね。
あなたの中にある、今もなお消えぬ心の傷‥
今、あなたの中にある心の傷ってどのようなものですか?過去にたくさんの経験をしてきた中で、トラウマになってしまうほどの苦しい、つらい経験をされている方もいると思います。そのつらい経験から、大人になった今も恐怖や不安を抱えて生きていませんか?
「自分は大丈夫」と思っていても、誰しもつらい経験は心の奥底に閉まっていると思います。何かつらいことがあるたびに昔の記憶が蘇り、昔の小さい自分に戻ってしまう。周りのきつい言葉から自分は何もできないと思ってしまう。
これまでの経験が、今の生活に支障をもたらしていることがあります。それでも、今こうして頑張って生きている自分を認め、褒めてあげてください。それがとても大事なんです。
隠された心の傷がもたらす見えない痛み‥
心に傷を持つている人は、日々の生活をなんとか保ち続けるため、心の奥深くにある痛みや傷つきやすさを意識的に隠そうとして生きています。表面的にはなにもなかったかのように装い、心の傷が生活を揺るがさないよう、痛みは見えない場所に押し込めているのです。
それは、無意識に自分を守るために築いた防衛戦略であり、その痛みから逃れようとするための一時的な避難所とも言えます。
しかし、心の奥底に押し込められたその傷は、完全に消えるわけではありません。時折、身体の深奥で声を上げ、不満を訴え、助けを求めます。それはまるで、暗闇の中に閉じ込められた小さな子どもが、誰かに見つけてもらおうと泣き叫ぶようなものです。
このような状態を長い間続けていると、心の傷にエネルギーを消耗し、生きている実感さえなくなることもあります。 自分自身がその声を意識しないよう努めても、その存在を消すことができず、心の中でずっと鳴り響き続けます。
心の傷を隠すことは、一時的な保護となるかもしれませんが、完全に癒えるためには、つらくてもその傷と向き合い、声を聞くことが必要なんです。痛みを押し込め逃げるのではありません。その痛みに寄り添い、癒していくことが、本当の自分らしさを取り戻す道なのです。
カウンセリングでは次のような点に注意して進めていきます‥
カウンセリングに馴染みがない方、敷居が高いと感じている方も多いと思いますが、心の傷を負った人を専門とする愛媛心理相談室のカウンセリングでは、心の深い傷に焦点を当てた専門的なカウンセリングをご提供しています。
その上で、ご相談者様に安心してカウンセリングを受けていただくため次のような点を大切に考えています。
- 相談者のプライバシーを守る
- 否定せず、ゆっくり時間をかけながら話を聴く
- 相談者の行動や気持ちを評価的、批判的に見ない
- 安全で安心できる環境を提供する
- 相談者様のペースに合わせて進めていく
心の奥深くに残る傷を癒していく‥
一般的には「トラウマセラピー」とご説明した方がわかりやすいかもしれませんが、当相談室のカウンセリングは、「トラウマセラピー」や「インナーチャイルドケア」に対するカウンセリング(心理療法)とは若干異なるカウンセリング方法を用いています。
心の傷を覆い隠しながら生きている人たちが、自からの心の奥深くに残る傷はどういうものかに目を向けながら、本当の自分らしさを取り戻して行くためのステップをゆっくり進めていくカウンセリング(心理学習)です。
通常、心の傷は時間とともに薄れていき、過去のものとなっていきます。しかし、あまりにも大きな傷を持っている場合は時間をかけても薄れていかず、心の奥深くに鮮明に残されたままになります。
ショックな出来事を体験した方ばかりではありません。幼少の頃から親や周囲の人の言葉や行動から小さな傷を繰り返し受けてきたことで、自分らしく生きていくことができなくなる場合もあります。
カウンセリングに来られる方々の大半は、いえ、すべてといってもいいでしょう。この小さな傷を受けながらも自覚できず、心の中にある傷が人生を曇らせていることに気づかず生きています。
「一生懸命努力してもなぜかうまくいかない‥」「いつも何かにつまずいてしまう‥」「人間関係が途切れてしまう‥」など、努力しても結果に結びつかないのは、能力がない、努力が足りないのではなく、心の傷が邪魔をしているからなのです。
今、私たちがなにをおいても耳を傾けるべきは、私たちの心の中にいる取り残された記憶、傷ついた内なる声です。自分の中にある心の傷は何かを知ることで、自分が抱える本当の問題の本質を解決していくことができます。
人間関係(夫婦・親子・職場)のトラブル、引っ込み思案、傷つきやすさ、人間不信、孤独など、あらゆる悩み問題を解決させることができるようになることを信じてくほしいのです。
特に注意が必要!子どもの心の傷‥
大人に比べ、自分の気持ち(感情)を言葉で表現する力がない子どもは、些細なことにも影響を強く受けます。主な心の傷の反応には、身体的症状と行動の変化があります。
具体的には、吐き気・めまい・頭痛、過食または拒食、感情の起伏が激しくなる、苦い体験を思い出す場所の回避、閉じこもるなど、これ以外にもいろんな反応が起こります。
子どもは自分を守る機能が未発達なため、過度の無気力感、退行現象、感情の麻痺など、苦い体験が人格・行動に変化をもたらす可能性が高く注意が必要です。
子ども時代に経験した心の傷は、脳や身体に大きな影響を及ぼします。心の傷は神経回路や神経伝達物質のバランスに変化をもたらし、それによって周囲をどう認識し、反応するかに影響を与えます。これらの影響は外からは見えないことも多いですが、確実に心理状態や行動、さらには人生の質に大きな影響を及ぼします。
幼少期に親(養育者など)から愛情をしっかり受けなかったで子どもは、無意識的に自分を守る防衛戦略を身につけます。大人になってからも日常生活において、必ずしも健全な対処方法を持つことができなくなり、心身の不調やストレス関連の病気を抱えることが多くなります。
そのため、特に乳児期~幼少期の頃に親や養育者が脳や身体にどのように影響を及ぼすのかを知ることは非常に重要です。ここを理解することは、健康的で安心できる生活を取り戻すための重要なステップとなります。
子ども時代の経験が刻む深い傷‥
幼少期に親に十分に愛された経験を持たない子どもたちは、常に緊張感やストレスを感じながら生きていくことになります。この絶え間ないストレスは、子どもが成長し成人する頃には、さまざまな心身の問題や病理的な状況を引き起こす可能性があります。
子ども時代に経験した心の傷は、私たちの脳や身体の生物学に深く影響を及ぼします。心の傷は神経回路や神経伝達物質のバランスに変化をもたらし、それによって私たちが周りの世界をどう認識し、反応するかに影響を与えます。この影響は外からは見えないものですが、確実に心の状態や行動、さらには生き方の質に大きな影響を及ぼします。
誰だって「自分の身が守られ、安心でき、他人から快く受け入れられている」と感じられる居場所を必要としています。子どもの頃に家庭がそのような場所であったら、それに越したことはありません。
親や周りから受け入れられ、愛されていると感じている子どもは「温かい家庭」という居場所を持っています。子どもにとって温かい家庭はまさにリラックスでき、ありのままの自分でいられる場所であって、大人になってからいつでも優しく迎え入れてもらえる「心の拠り所」になるのです。
また、親から愛されると感じている子どもは、「自分が生きているのは素晴らしいことだ」と思うようになり、大人になってからもこの感覚を持ち続けることができます。そのような子どもは「この世界の中で、そして自分の人生において、自分は守られている」と安心を感じるのです。
すると、自分を信じるように他者も信頼できるようになります。この感覚は「基本的信頼感」と呼ばれています。基本的信頼感は心の拠り所のようなものなのです。
とはいっても、子どもの頃に嫌な経験ばかりをして、それが心の傷になっているという人も少なくありません。また、不幸な子ども時代を送ってきても、その経験をなかったことにしようとしていたために、ほとんど覚えていないという人もいます。
これは自己防衛戦略のスキルを身につけたということです。これら生きるための戦略は、大人になってからの日常生活においてメリットをもたらすものではありません。大人になってから心身の不調やストレスという病気を抱えることが多くなります。
そのため、幼少期の心の傷が脳や身体にどのように影響を及ぼすのかを理解することはとても大事なことです。理解するということは、心の傷によって引き起こされた困難を乗り越え、穏やかで安心できる生活を取り戻すための重要なステップとなります。
心に傷を負った人たち‥
心の傷を持つ人たちは2つの世界を生きています。日中は大人自分として社会に適応し、仕事をこなことができます。強い意志と責任感を持ち、周囲の期待に応え、困難にも立ち向かいます。その外見はまさに「強い自分」を象徴するものです。
しかし仕事を離れると状況は一変します。昼間の強い自分は、まるで薄氷が溶けるかのように崩れ去り、心は脆さに包まれます。孤独感が押し寄せ、寂しさを感じ、じっとしていられないほどの不安に襲われることもあります。
この時、まるで自分自身が消えてしまったかのような感覚に陥り、自分が誰なのかを見失ってしまいます。時には、生きること自体が苦しくなり、死への思いさえ頭をよぎることもあります。
こうした状況では、過去に封じ込められていた傷ついた内なる子どもの部分が表に出てきます。頭が混乱し、全身が震え出し、足は自分の意志とは無関係に動き、声を上げることもあります。これらは、かつての体験が今も心の深い部分に根付いており、無意識のうちにその記憶が蘇ってしまうからです。
このような体験を抱える人にとって重要なのは、その痛みや恐怖と向き合い、癒しを求めることです。心に傷を負った自分から逃げ続けるのではなく、それを丁寧に解きほぐすことで、真の自己回復と成長が可能となるのです。
心の傷がもたらす内なる叫び‥
心の奥底に生き続ける傷は、そして時には全身でこの苦しみ、悲しみを叫ぶのです。その声は、不安と心細さ、寂しさ、孤独感、絶望に満ちた「死にたい」という気持ちが混ざり合ったものです。混乱の中で、その声は誰かに向かい、強く助けを求めているのです。
「もう我慢できない!」と。その内なる声は切実に訴えてきます。「不安でたまらない」と何とかその不安を表現しようとします。そして「怖い、どうしていいかわからない」と、心の奥底で迷子になった自分を見失う恐怖を語ります。
「自分がどこかに消えてしまいそうだ」と、自分が崩れ去るのではないかという不安と戦いながら、懸命に叫び続けるのです。身体は緊張し、心は混乱し、動くことすらできなくなります。そして、その孤独感に飲み込まれた状態で「寂しい、どうにかなりそう」と深い悲しみを伴った叫びが響き渡ります。
その苦痛はあまりにも深く、まるで出口のない迷路に追い込まれたかのような感覚に苛まれます。そのため、時にはその痛みから逃れるために「自傷行為」や「薬の過剰摂取」といった行動に走ってしまうこともあります。
それは一時的な逃避、一瞬の安堵を得るための手段に過ぎず、根本的な解決にはならないと分かっていても、他に手段がないと感じてしまうのです。絶望の中で、「楽になりたい、死んでしまいたい」という考えが心を支配するようになります。
しかし、その一方で「どこにも行かないでほしい」「一緒にいてほしい」という切実な願いもまた、同時に存在しています。そうした声は、深い寂しさと孤独から来ており、誰かとの愛、共感、そしてつながりを強く求めています。
これらの声は、心と身体の最深部から湧き出るものであり、その人が抱える存在そのものに対する深い認識、そしてそれに対する恐怖を表現しています。
絶望と孤独の中で助けを求め、心の結びつきを探し求めているのです。そして、この心の叫びを癒す唯一の方法は、愛と理解、そして対話を通じてしか得ることができません。
心の奥深くに眠る痛みに触れる‥
私たちの心と体は、無意識的に不快な記憶から自己を守るように防衛戦略がプログラムされています。そうした記憶は、心の奥深くに閉じ込められ、孤独と寂しさで泣き続けています。
これらの記憶は、普段は意識の表面に現れなくとも、私たちの感情や思考に静かな影響を与え続けています。その存在を直視することは非常に難しいのです。
こうした不快な記憶は、心の痛みの源であり、無視することはできません。ただ封じ込めてしまうだけでは、私たち自身がその記憶から逃げているにすぎず、最終的には成長や癒しの可能性を閉ざしてしまいます。私たちが健全に生きるためには、これらの記憶と和解し、理解する努力が必要です。
心の痛みは、決して無意味ではありません。むしろ、それは私たちが自分自身を癒し、成長させるための指針でもあります。
傷ついた部分に触れ、優しさと愛情を込めて手当てをしていくことで、まるでひび割れた壁から光が漏れ出すように、癒しのプロセスが始まります。
この痛みを無視するのではなく、理解し、対処し、成長のきっかけとすることが大切です。
本当の自分を知ることが、心の傷の手当てをすることになる…
心の傷と向き合い、それを癒すカウンセリングは決して簡単ではありません。一定の時間をかけていかなければいけません。このプロセスは私たちの内面を深く掘り下げ、本当の自分を取り戻すために不可欠な道です。
このプロセスでは、過去の記憶や感情を再び思い出し、時にはその痛みが復元することもあります。しかし、その苦しさを乗り越えることで、心は少しずつ癒され、柔軟さを取り戻していきます。
大切なのは、内なる心の声に耳を傾け、その声を無条件に受け入れることです。つらい記憶から逃げ出すのではなく、カウンセラーの支援の下で自己対話を重ねていくことで、心の深層に触れ、少しずつ癒しが進んでいきます。心の重荷が軽減され、孤独感が和らぐことを実感できるでしょう。
このプロセスを通じて、自己理解を深め、内面的な強さを育んでいきます。たとえ過去の記憶や傷が完全に消え去ることはなくとも、それに対処する方法を学び、心の平穏を取り戻すことは十分可能です。痛みは私たちを成長させ、未来への糧となる力へと変えることができるのです。
最終的に、この痛みや苦しみは私たちが自分自身をより深く理解し、内面的な成長を果たすための道しるべとなります。苦しみを乗り越えた先には、新たな自分が待っており、その先には強さ、柔軟さ、そして本来の自分らしさが輝いているのです。
心の傷を癒すには、十分すぎるほど時間をかけてあげることです‥
時間がすべてを癒してくれる ── 何かに苦しんでいるとき、私たちはこの言葉を頻繁に耳にしますが、時間が「薬」になるという考え方は、実はよくある誤解だと思います。
カウンセリングに来る人たちの多くはよくこう言います。「こんなに長い間、引きずっているべきではないと思う‥」「メソメソしている自分を誰も相手にはしてくれない‥」と。
それは、つらかった離婚から1年間がたった時点での言葉かもしれないし、愛する人を失ってから2年後の発言かもしれません。こうした人たちは長期間にわたって自分がもがき続けていること自体に強いストレスを感じています。
実際のところ、こうした人たちの多くは、その苦しみの原因が起きたのがまるで昨日のように思っています。自分が経験したことを語るのもつらいし、話し始めれば、どれほどの痛みを持っているかは容易にうかがえます。苦しみを乗り越え、立ち直るのに必要なスキルを持たないこの人たちは、時間が過ぎてもなお、苦しみ続けます。
例えば、失恋や仕事の失敗、人間関係がうまくいかない、また悔しいことや失望すること、悲しいことなどが起こると私たちのメンタルは著しく低下してしまいます。
これらの「感情」はピークの状態から徐々に曲線を描くように通常の状態へと戻っていくものです。 哀しみ・怒りといった感情が最も高まるのは一般的には事態が発生した直後から1週間~2週間程度だといわれます。
この時期を越えると傍目には「ネガティブな状態を乗り越えた」かのように見えることもあります。 しかしその後も一気に直線的に感情が収まっていくのではなく、ゆっくりと時間をかけてフラットな状態へと回帰していくのです。
個人差や事態の大きさによって時間の差はありますが、ネガティブな感情の状態が収束するのには早くても3ヶ月から6ヶ月程度を要することがほとんどです。
例えば「失恋から1ヶ月経っても立ち直ることができない」というのは、実は心理学的に見ても「ごく自然」なことなんです。
心の傷を負ってきた方を対象にした専門カウンセリング‥
当相談室は、心に傷を負った人(心的外傷)に対する専門的なサポートを提供する専門のカウンセリングオフィスです。ご相談を受けるにあたり、ご相談者様のご都合に合わせて、対面でのカウンセリングやオンラインカウンセリングのサービスを提供しております。
心の傷を背負って苦しんでいる方はもちろん、ご家族の方も安心してご相談いただけるようにしています。経験豊富な私たちカウンセラーが、お悩みを丁寧にお聞いていきます。
何度も申しますが、心の傷と向き合い、それを癒すプロセスは決して簡単ではありません。しかし、このプロセスは私たちの内面を深く掘り下げ、本来の自分を取り戻すために不可欠な道です。
カウンセリングでは、過去の記憶や感情を再び思い出し、時にはその痛みが再燃することもあり苦しむこともあるでしょう。しかし、その困難を乗り越えることで心は少しずつ解放され、柔らかさを取り戻していくのです。
大切なのは、自分の心の声に耳を傾けることです。その声を無視せずに素直に受け入れていくこと他ありません。痛みや記憶を無視するのではなく、あえて自分との対話を試みることで、心の深層に触れ、少しずつ癒しが進んでいくのです。
自分が抱えている感情やその原因を理解してあげること、そして必要に応じて他者のサポートを得ることもまた重要なステップなのです。信頼できる人や専門家の支援を受けることで、心の重荷が軽減され、孤独感が和らぐこともあります。
このプロセスを通じて、私たちは自己理解を深め、内面的な強さを育んでいきます。過去の記憶や心の傷が完全に消え去ることはなくとも、それに対処する方法を学び、心の平穏を取り戻すことは十分可能です。
心の痛みは私たちを成長させ、未来への糧となる力へと変えることができるのです。痛みを乗り越えた先には、新たな人生が待っています。この先には強さ、やさしさ、そして本来の自分らしさが輝いていくことを信じてください。
心の傷は周りに受け入れられにくいものです‥
失恋直後から激しく嘆き、涙を流し、食欲を失う、という人をみると、周りの人は「大きな哀しみがあったのだろう」と考えるものです。
ところが、カウンセリングをしていると、このように「嘆き悲しむこと」ができる人の方が、落ち込みからの回復は早いと感じます。それは「ネガティブな出来事」に対して正面から向かい合って自分が悲しんでいることを認め、涙や行動というものでネガティブな感情を放出できているからなのです。
このような「わかりやすい哀しみの表現」があった方が、周囲からの手助けも受けやすいのも確かです。反対に一見すると冷静に見える人、日常生活を淡々とこなしている人の方が、感情を抑圧していることになり、後々そのダメージが出てくることがよくあります。
特に注意しておきたいのが、大きな不幸があったにもかかわらず「他人事」のように感じていたり、「現実感が無い」と感じる場合です。これは無意識の中で防衛戦略が強く働いており、感じるはずの感情が全て封印されている状態となっているのです。
大きな哀しみになるほど私たちはその哀しみに正面から向かい合えず、防衛戦略(逃げ道をつくり)によってその感情を抑えこもうとしがちです。しかしそれによって何年もの間心が不安定な状態になったり、抑うつ状態となってしまう人がいます。また周囲から理解が得られにくいのも問題のひとつです。
「落ち込んでいるように見えないから、悲しくはないのだろう‥」「もう何年も前の出来事なのだから立ち直るべき‥」という安易な判断が、その人の心をより苦しませることになってしまいまうのです。
心の傷を癒し、本当の自分を取り戻すウンセリングです‥
私は、心に傷を持ち生きている人に日々出会います。そういった人たちの苦痛に直面し、葛藤する姿を見ると、早く救い出してあげたい、安全な場所に早く避難させたいという衝動に駆られます。
しかし、それでも成長のためには、この困難に立ち向かうことが避けられないということを私は知っています。苦しみは容易に乗り越えられるものではありませんが、そのプロセスを通じて心の傷が癒されていき、こらからの人生に期待を持っていくことができるようになるのです。痛みを抱えながらも、勇気を持って前進する姿を見るたびに、私は心に深い感動を覚え、尊敬の念を抱きます。
この険しい道を登る途中で、私たちカウンセラーにできることは、常に寄り添いながら一緒に歩き、適切なサポートと愛情をもって接し、自分自身の力で前に進めることを信じてあげることです。それは、決して手を引いて導くだけではありません。相談者様が自己の内なる力を見つけ出す手助けとなる支援の形です。
最終的には、心の傷はその人の一部であり、それを拒むのではなく、受け入れ、理解し、癒すことが真の回復への道です。時に痛みを伴うこともありますが、そのプロセスを経ることで自分自身と向き合い、本当の意味で成長できるのです。だからこそ、この道は決して避けることができない、重要なプロセスであり、それを歩む価値があるのです。
当相談室では、心の傷を負った人のカウンセリングを希望される方に対し、随時ご予約いただけるようにしております。予約はお問い合わせからお進みいただけます。
こんな苦しみを和らげたい方はカウンセリングを受けてください‥
● ショックな出来事や体験があり、その時の記憶があまりない
● 過去の出来事について自分を責め続けている
● 喪失体験(大切な人・ものを失った、身体の一部を失った)
● 辛い、悲しい、否定的に考えてしまう、緊張しやすい、不安になりやすい
● 不眠、なかなか寝付けない、中途覚醒、早朝覚醒、ぐったり疲れてしまう
● 学校や職場に行けない、いつも同じ様な理由で会社を辞めてしまう
● 電車や飛行機に乗ることができない、怖い
● 思春期の子どもへの言葉のかけ方、接し方がわからない
● 人が怖い、人からどう思われているかが気になる、嫌われるのが怖い
● 人に頼ったり、お願いすることが苦手、自分の意見を言えない、自信がない
● 親との関係が苦しい。自分はアダルトチルドレンではないかと思う
その他、思い当たることがあればどんなことでもご相談ください。
カウンセリング予約上の注意点‥
心の傷を負う人のカウンセリングは、月3回(場合によっては月4回)の実施を基本としております。初回面接の際に、お話をお伺いしながらごカウンセリング方針を決めていきます。
● カウンセリングをお申し込みの際、その月の全日程を予約することになりますが、日時の変更には柔軟に対応させていただきます。
● 初回面接にてヒアリングをさせていただき、その緊急性や状況によっては、心の傷を癒すカウンセリングが適さずお受けできない場合がございます。
● 状況によっては先に医療機関などにご相談されることを提案する場合もございます。予めご了承ください。
● 男性から性暴力を受けた女性(男性への恐怖や不安が強い場合・自傷他害行動がある場合など)は男性カウンセラーは適さない場合もあります。その際は女性カウンセラーが対応させていただきます。
● 精神科、心療内科を受診していてる場合、カウンセリングを受けることについて、主治医の許可を得てください。