
夫婦関係を改善する
ご相談の多いカウンセリングのひとつに、夫婦関係についてのことです。夫婦関係改善カウンセリングは、夫婦間で起きた問題の解決や、夫婦仲の改善のために、夫婦がそろって受けるものです。
不倫、浮気などの具体的な問題がなくても、夫婦がそれぞれ抱えている不満やモヤモヤを、カウンセラーを交えて伝え合うことで、お互いの価値観が理解できたり、二人の関係性を見つめ直したりすることができます。
私たちカウンセラーは、双方の立場から丁寧にお話を伺い、二人のより良い未来のためにお手伝いさせていただきます。

些細な不満が夫婦不和を招く理由
3組に1組の割合で離婚となるこの時代、多くの方が結婚生活の継続と離婚の決断を迷いながら夫婦問題について悩んでおられます。
愛媛心理相談室には、あらゆる世代、20代から70代までの幅広い年齢層のご夫婦が、様々な夫婦問題に関する悩みや相談にお越しくださいます。
この人と生涯を共に生きていくと心に決めてスタートしたはずの結婚生活が、時間の経過と共に変化していきます。
「こんなはずではなかった」「愛されている実感がない」「私のことをなにも理解してくれない」「意見がいつも平行線」さまざまな不満が募っていきます。
また、外部要因が夫婦問題に発展する場合もあります。「義両親や義兄弟などの親族間の問題・冠婚葬祭や出産にまつわる発言や出来事」などをきっかけに、夫婦関係を悪化してしまうケースは多いです。
夫婦のすれ違い‥ もう諦めなくていい
夫婦生活の慣れから、相手を思いやる気持ちを欠いてしまうと、コミュニケーションが不足することがあります。
コミュニケーションが不足すると「夫だから・妻だからこうあるべき」と相手に役割を押し付けたり「あの一言が欲しかった」と不満やいらだちが発生しやすくなったりします。
不満ばかりをぶつけたり、相手の話に耳を傾けなかったりする行為は、日々の小さな不和が原因でしょう。小さな不和は夫婦喧嘩や不倫、セックスレスなどに発展してしまい、夫婦問題が顕在化します。
片方が上手く行っていると信じていても、いきなり相手から離婚や別居を切り出されるパターンも少なくありません。些細なすれ違いがこじれて問題が深刻化してしまうケースが多いため、当相談室では夫婦それぞれの意思をお聴きし、コミュニケーションについて考えていきます。

こんな状態が続いていませんか?
▶ 何度も同じ問題で衝突している
▶ 言いたいことを言えずに我慢している
▶ つい相手を傷つける言動をしてしまう
▶ 結婚や子育てなど意見がまとまらない
▶ 何度で話し合っても解決策を見出せない
▶ 相談できる人、場所がない
▶ セックスの問題がある
▶ カサンドラ症候群かもしれない
▶ パートナーに浮気や不倫の問題がある
▶ 修復か別離かで意見がまとまらない
判断するのではなく、相手を理解しようとする気持ちが大事です
離婚の言葉が出てくると、「早く解決しなきゃ」と唐突に何かを行動したくなる衝動に駆られます。けれど感情のままに突っ走ると、相手をさらに追い詰めてしまいます。
大切なのは、まず冷却期間を設けて、焦らず整理することです。大事なことは、相手への敬意を失わないことです。一度感情がこじれると、長年連れ添った夫婦同士であっても相手を傷つける言葉を口にし、結果として修復困難な状態に陥ることがあります。
関係修復を本気で回避したいのであれば、まずは「相手を思いやり、敬意を示す」姿勢を保つことが重要です。
お互いが非難し合うのではなく、丁寧にお互いの話を聞くこと、話の内容を客観的に見つめることで感情の先走りを抑えることができます。

夫婦関係改善の鍵は、自分自身を見つめることから
夫婦関係がうまくいかないと感じるとき、多くの人が相手が悪いと考えてしまいがちです。
相手の欠点にばかり意識が向いてしまうと、「自分ばかりが我慢している」「どうして私の気持ちを分かってくれないの!」といった感情が積み重なり、関係はますますこじれてしまいます。
特に、長い年月を共にしてきた夫婦の場合、慣れきった関係が、相手に対する感謝や尊敬の気持ちを曇らせやすく、ほんの少しの言葉や行動が癇に障るようになります。
夫婦仲が悪い人たちを見ていると、相手の短所に意識が向きすぎています。だから関係の悪化が起きているのです。
どちらにも共通しているのは、相手の短所に焦点を当てすぎて、自分の心の在り方を見失っていることです。出来事や相手の言動に対して、別の視点で捉え直すことが大事です。

相手の態度が冷たい、会話が減った、子育てや仕事で余裕がないなど、家庭の中にある小さな不満が積み重なり、気づけば夫婦の関係性がギクシャクしていたというケースは少なくありません。
特に最近では、夫婦仲が悪くなる原因の多くが、性格の違いそのものではなく、感情のすれ違いや言葉の選び方にあるという報告も増えています。
このままでは離婚してしまうかも、子供への影響が心配、今さら何を変えたらいいのか分からないと感じているあなたへ、この記事は自分を変えるという視点から、夫婦関係の改善を丁寧にひも解いていきます。
夫婦の関係は、どちらか一方が100パーセント正しいというものではありません。互いの存在や感情を理解し、相手に合わせて変化する柔軟さこそが、信頼関係を再構築する鍵となるのです。

やってはいけないこと
修復を目指す上で「やってしまいがちだが逆効果」な行動があります。自ら関係を悪化させないよう注意が必要です。
相手を責め続ける ――
▶ 相手の過去の行動を繰り返し非難する
▶ 自己防衛の言葉が感情の溝を深める
▶ 解決ではなく、対立を生む原因になる
過剰なスキンシップ・干渉 ――
▶ 相手の意思や距離感を無視した接触
▶ 好意の押しつけがプレッシャーになる
▶ タイミングを見誤ると逆効果になる
無理な話し合いや結論の急ぎ ――
▶ 状況が整っていないまま話し合いを強行する
▶ 感情的なやり取りになりやすい
▶ 相手の反発心を強める結果になりやすい

終わりに‥
夫婦関係がうまくいかないと感じるとき、多くの人は相手が変わればと考えがちです。
しかし、長年の関係の中で築かれた距離や誤解を解くには、自分自身の思考や行動パターンを見つめ直すことが、何よりも重要な一歩になります。
実際に、夫婦関係改善カウンセリングを受けた方の多くが、自分の感情の扱い方を変えたことで関係が改善したと話しています。
夫婦関係の改善においては、まず相手の短所ばかりに目が向いてしまう考え方の癖に気づくことが出発点です。これは、私たちの脳がストレスや不安を感じると、防衛本能として相手を責めるような視点に偏る傾向があるためです。
この状態が続くと、喧嘩や無視、会話レスなどの問題が慢性化し、最終的には家庭全体の空気を悪化させてしまいます。
しかし、思考のバランスを整え、相手に対する理解の深まりを意識することで、夫婦関係は少しずつ変わり始めます。共通の課題に向き合いながら、互いの存在を大切にする時間を意図的に持つことで、信頼関係の再構築が可能になります。
夫婦関係を放置してしまえば、子どもへの心理的影響や離婚による経済的リスクなど、避けられない問題も増えていきます。
関係の修復には時間と努力が必要ですが、視点を変えるだけで未来は大きく変わる可能性があります。今こそ、自分自身を見つめ直し、変化を受け入れる覚悟を持つことが、幸せな家庭への第一歩となるのです。
【対象となる夫婦】
▶ 何度も同じ問題で衝突してしまう。
▶ 話が噛み合わない。言いたいことを我慢してしまいストレスを抱えている。
▶ 将来に対する意見がまとまらない。
▶ 関係性の改善を求めているものの、自分たちだけでは解決が難しいと感じている
夫婦関係改善カウンセリングは、以下を満たしている場合に承ります。
➀ 双方にカウンセリングを受ける意思があること。
② お二人の間に暴力がないこと。
③ 裁判、調停など係争中ではないこと。
もし、どちらかが夫婦関係改善を希望しているが、相手が同意しないという場合、暴力を振るわれている、またはその恐れのある場合、裁判、調停など係争中である場合は、【個人カウンセリング】をご検討ください。