職場・友人関係がうまくいかない

「 友人関係が長続きしない、友達や恋人ができない」「職場や学校で疎外感を感じる、輪に入れない」「 家族の間のコミュニケーションにわだかまりがある」など、様々な経験をもとに「いつも人間関係がうまくいかない」と感じる人は少なくありません。

不意なトラブルによって人間関係が悪くなったというわけではなく、人付き合いの後で頻繁にネガティブな気持ちへ陥っていると、自分に問題があるのではないかと考える人もいるでしょう。

実際に相手から避けられていたり、怒られたりしている場合には、「自分では普通にしているつもりなのに、どうして人間関係がうまくいかないのかわからない」ということもあります。

あるいは、そのようなことがあった度に毎回「自分に非があった」と反省するものの、また対人関係で似たような失敗を繰り返すなど、もっと根本的なところで自分に問題があると感じるかもしれません。

脳の機能的な障害とされる発達障害の自閉症スペクトラム障害(ASD)では、相手の発言の行間を読んだり他人に合わせて行動したりするのが難しい傾向があり、対人関係に悩みを抱える人が多く見られます。

例えばパーソナリティ障害では、感情的ともとれる行動や極端な考え方によって、自分では気づかないうちに対人関係に支障をきたしていることも多く見られます。

その他、大きなストレスを抱えるようになると、対人関係に気を遣う余裕がなくなり、人間関係がうまくいかないと感じることもあるでしょう。あるいは人間関係のトラウマが起因しているかもしれません。

ただし、人間関係がいつもうまくいかないからといって、必ずしも発達障害の疑いがあるかどうかは分かりませんので誤解のないようお願いします。 

人間関係がうまくいかない人の特徴

「職場の人たちとうまく馴染めない」「心を許せる友達がいない」など人間関係がうまくいかず、悩んでいませんか?人間関係がうまくいっていないと、日常が息苦しく感じてしまいますよね。職場や学校で誰しも一度は、人間関係で悩んだ経験があるのではないでしょうか。

私自身も学生時代に周りに気を遣いすぎて、人間関係がうまくいかなかった経験があります。人間関係がうまくいかないと悩んでいる人には、共通していることがあります。

そこで12の特徴について簡単にご紹介します。

◻️ 自分の考えに固執して他者の意見を聞きかない

自分自身の確固たる軸を持つのは良いことですが、あまりに自分の意見に傾倒し過ぎて、他者の意見を聞き入れないでいると、周囲の方から悪い印象を持たれてしまう可能性があります。

良好な人間関係を築くには、自分の軸は持ちつつも、周囲の意見も聞き入れる姿勢が必要です。

◻️ 人によって態度・接し方が違う

自分の利益になる、あるいは好意がある方に対するコミュニケーションとそうでない方へのコミュニケーションがはっきりと分かれている方がいます。

こうした方は、「腹黒い」というイメージを周囲の方が抱いてしまい、信用が失われて人間関係の構築も上手くできません。できるだけ誰とでも同じコミュニケーションを取るように意識しましょう。

◻️ 自分に自信が持てない

自分に自信がないと、自ら人に声を掛けにくい、何かあっても人に相談したり頼ったりできない、話しかけられても上手く返せない等、人間関係がスムーズにいかない行動様式に陥ることがあります。

つまり、ある程度の自尊心や自己肯定感がないと、人々の中で上手くやっていくのが難しくなるのですが、自信がないと「人間関係がうまくいかないのは自分が悪いのだ」と思い込んでしまうことになり、さらに自己評価を下げる負のループに陥ってしまいます。

◻️ 人見知り 

人見知りな人は、自ら積極的にコミュニケーションを取ることが苦手な傾向にあります。

そのため、思っていることをうまく伝えられなかったり、相手の目を見てコミュニケーションができないこともあ。あります同時に警戒心が強く、自分に自信がない傾向があり、心を閉ざしてしまいがちです。

◻️ 他人に気を遣いすぎる 

気遣いをしすぎてしまう方は、自分への負担が大きくなってしまいます。

このような性格の人は、「他人に嫌われたくない」「仲間外れにされたくない」という気持ちが強いため、他人に気を遣いすぎるあまり自分の意見を主張できず、良好な人間関係を築きにくい傾向があります。

◻️ 物事を客観的に見るのが苦手

何か困ることがあると、それにとらわれてしまい、視野が狭くなってしまう癖のある方も、適切な対応を選びづらくなるため、かえって問題が大きくなってしまったり、それに伴って人間関係が難しくなったりしがちです。

また、「周囲から悪く思われているに違いない」「きっと、あの人はこう思っているだろう」と、自分を苦しめてしまう方向に考えが傾いてしまう人も同様です。

このように、物事や状況を客観的に俯瞰して見るのが苦手だったり、自他の境界線があいまいだったりするのも、人間関係がうまくいかない人にありがちな特徴と言えます。

◻️ 自己中心的 

自分に有利なことばかり考える、自分の話ばかりしようとする自己中心的な人は、周囲を疲弊させる存在に。一方的なコミュニケーションでは良い人間関係はつくれません。

自分を大切にするのは良いことですが、他人を思いやる心は、良い人間関係を作るためにとても重要なポイントです。

◻️ 警戒心の強さから自分の思いを閉ざして人と接する

過去の人間関係の失敗、あるいは元から警戒心が異常に強い方がいます。他人よりも自身が劣っているという劣等感が劣等感を持つきっかけになることもあります。

しかし、警戒心から自身の思いを閉ざしてコミュニケーションを取っていると、他者もそれを感じ取って人間関係に軋轢を生んでしまう可能性があります。また、この場合、人間関係がうまくいかないことがより不安な気持ちを高め、さらに本来の気持ちを隠してしまうこともあります。

◻️ 空気を読めない・曖昧な話がわからない

空気が読めないことも人間関係が崩れる原因となります。学校や職場など多くの方と時間を共有する場においては、その場所特有の雰囲気が作られます。

空気を読めないでいると、「浮いているな」と周囲の方から思われてしまうこともあるでしょう。自分自身でそれに気づいても考え方は変えないでいると、嫌煙されてしまうことになりかねません。

◻️ 完璧主義で自分にも人にも厳しい

自信がないことと表裏一体ではあるのですが、完璧主義的な傾向も、人間関係がうまくいかない人にありがちな特徴です。

自分にも他人にも完璧を求めるため、ストレスを溜めやすかったり、周囲に余裕のなさや息苦しさを感じさせてしまったりすることがあります。

◻️ 人見知りでコミュニケーションを取るのが難しい

人見知りが成人後もなおらない方もいます。人見知りの方は周囲と上手くコミュニケーションを取れず、さらに人見知りが加速してしまうこともあります。

この負の連鎖により、人間関係の構築が上手くいかなくなります。これは失敗に対する恐怖心から来ることが多いです。 

◻️ 人の話を聞かずに自分の話ばかりする

人の話を聞かずに、自分の話ばかりをする方も、人間関係の構築が難しいです。また、人間関係を作れても、自分の話ばかりしているといずれ関係が崩れてしまう可能性もあります。

自己愛を持つこと自体は悪いことではないですが、これが度を過ぎて人の意見を全く聞かないと、人間関係に軋轢を生んでしまうので、気を付けましょう。 

人間関係がうまくいかない理由

 数ある悩みの中でも、人間関係に関するものはとても多い印象があります。人は人の中で生きるのですから、人間関係に疲れたりうまくいかなかったりすることがあっても何もおかしくありませんよね。

人間関係はどんな理由でうまくいかなくなるのか、改善するにはどんな方法があるのか、その概要を知っておくだけでも気持ちが楽になるかもしれません。人間関係を良好に築けない3つの理由について簡単にご紹介します。

◻️ 合わない人とも仲良くしようと努力している 

人間関係を良くしようと、付き合う人全員と仲良くしなければと考えていませんか?しかし人はそれぞれ違う性格を持っており、どうしても相性が合わない人に出会うこともあります。

そのため全員と良い関係を築くことは難しいです。「相性が合わない人もいるから仕方がない」と気持ちを緩めてみるだけで、うまく人間関係を築くことができますよ。

◻️ 相手を尊重していない 

常に「自分さえ良い」という考えで行動してしまうと、人間関係を良くすることはできません。

相手に意見を押し付けたり、思い通りにいかないと機嫌が悪くなるなどの行動に思い当たる部分があるとしたら、一度周りを見るようにしてみましょう。

まわりの顔色をうかがいながら付き合う必要はありませんが、相手のことを尊重する姿勢は良い人間関係を築く上で、とても大切なことです!

◻️ 相手に期待しすぎている 

「期待する」という気持ちは人間関係を築くためにとても大切な気持ちです。

しかし相手に過度な期待を膨らませてしまうと、見返りがなかった場合のショックを相手にぶつけてしまいがちです。

期待の気持ちのバランスを上手にとって、人間関係のストレスから楽になりましょう。

人間関係がうまくいかない時の対処法

「職場の人間関係に疲弊している」「本音を話せる人がいない」など、職場における人間関係に悩んではいないでしょうか?

職場や日常生活において、他人に気を遣って自分らしさを出せない、周りの方から心無い言葉をかけられて傷ついた、このような経験は生きている中で誰でも経験することはあるかと思います。

こうした状況が続くと精神的に参ってしまい、最悪の場合、他人を拒絶するようになったり、うつ病などの精神疾患に発症する恐れがあります。大切なのは、ご自身がそうした状態にあることに気づき、自分を守るための対処法を学ぶことです。

ここでは、人間関係がうまくいかない理由、4つの対処法などについて解説します。 良好な人間関係を築くために、4つの対処法を伝授します!できそうなことからでも大丈夫ですので、少しずつ試してみてください! 

◻️ 人にどう思われるかを気にしすぎないこと 

人間関係に悩まないタイプの人は、人の目を気にしていません。

無理に自分を良く見せようとはせず、自然と「自分らしくいること」がポイントです。

気にしすぎる性格の人は、「嫌われたらどうしよう」「相手の好みに合わせなきゃ」と「偽りの自分」を演じがちです。

始めは好かれるかもしれませんが、結果的に本音で話せる人がいなくなってしまいます。

案外周りの人は他人のことを気にしていません。そのため、人の目を必要以上に気にせず、自分らしく振る舞ってみましょう。

◻️ もっと自分を表現すること

人付き合いのストレスを減らすためには、自分の本心を自覚することと、本音を相手に伝えることが大切です。

誠意をもって対応すれば相手も納得してくれますし、何より自分の心もスッと軽くなります。

「正直になるのが怖い」と感じる人もいますが、周りの人は本音で話してくれる人に対して安心感を覚えるものです。

◻️ 合わない人とは距離を置くこと 

「苦手だな」と感じる人がいる場合、無理に仲良くしようと努力しなくても大丈夫です。「どうしても合わない」と感じるなら、無理に相手と一緒にいるのではなく適度に距離を置きましょう。

職場や学校の同じクラスの場合、物理的に離れることは難しいですよね。このような環境の場合は、視界に入らないようにしたり、「相手はいないもの」と捉えたりするのがおすすめです。

あいさつなど、最低限の接触だけはしっかり心がけて、それ以外のときは自分から話しかけないなど、自分の心が楽になる方法を試してみましょう。

◻️ 環境や人間関係を変えること 

人間関係の悩みが絶えないなら、思い切って環境を変えるという方法もあります。一度環境をリセットすれば、心もすっきりし、新しい人間関係も築けます。

今まで関わったことがないような人と仲良くなったり、新しい知識も身に付いたりするため、視野もぐんと広がるはずです!

人間関係の苦手を解消するカウンセリング

人間関係がうまくいかない理由はとうてい一言で語られるものではありません。中には、相手に求めている関係性の理想が高すぎるために「うまくいかない」と感じている場合もあれば、普通にしているつもりなのに自分の言動が実際に相手を不快にさせているという場合もあります。

他人である以上、相手と完全に分かり合うことはできないものですし、人間関係がうまくいかないからといって必ず改善しなければいけないというものでもありませんが、「人間関係の苦手を解消したい」と感じたら、この際に自身としっかり向き合ってみることは、将来的に様々な場面で役に立ってくるでしょう。

人間関係がいつもうまくいかないと感じるのであれば、まずはその原因を考えることが大切です。次に、その原因に基づいて、行動を変えるための考え方を身につけたりすることが必要になってくるかもしれません。

客観的な視点を持って、ともに解決していこうとする伴走者がいることで、自身の内面と向き合いやすくなります。


いろんな人間関係の中に身を置くかを常に自分で選ぶことはできませんし、性格や考え方は人それぞれですから、人間関係で悩んだことが無いという人の方が少数派かもしれません。したがって、人間関係がうまくいかなくても過剰に自分を責める必要はありません。

周囲の環境を調整する、人間関係を難しくさせる考え方の癖を自覚して修正するなど、人間関係改善に向けた何らかの対処法があるはずです。ご自分なりに対策をしてみて、それでも難しいようならカウンセリングもひとつの方法として、ご検討いただければと思います。