
パニック障害のカウンセリング
パニック障害は、ある日突然、心臓がドキドキしたり、息苦しくなったり、強い不安に襲われる「パニック発作」を繰り返してしまう状態です。
「またあんな風になったらどうしよう」という不安(予期不安)や、「あそこに行くと危ないかも」と特定の場所を避けてしまうこと(広場恐怖)も多く、一人で抱え込むにはとてもお辛いものですよね。愛媛心理相談室のカウンセリングは、病院のような「診断」や「治療」を行う場所ではありません。
その代わりに、心理カウンセラーがあなたのお隣に座り、一緒に一歩ずつ進んでいく場所です。「なぜ不安が起きるのか?」という心の仕組みを一緒に紐解いたり、認知行動療法などのメソッドを使いながら、あなたがご自身の心と上手に付き合えるようお手伝いします。
今よりも少しだけ、毎日を穏やかに、あなたらしく過ごせる時間を増やしていくためのサポートをさせてください。
パニック… 死んでしまうのではないか
突然の動悸や息苦しさ、そして「このままどうにかなってしまうかも」という強い不安。もしあなたがそんな経験をしたことがあるなら、それは心が発したSOS、パニック障害のサインかもしれません。
パニック障害は、予測できない大きな波のように、突然私たちの心と体を飲み込みます。心臓が激しく打ち鳴らされ、冷や汗や震えが止まらなくなる。まるでお医者様にかかるような大きな病気にかかったような感覚になり、「死んでしまうのではないか」というほどの恐怖を感じることもあります。
一度でもこうした経験をすると、「またあんな風になったらどうしよう」という不安(予期不安)が消えず、次第に特定の場所や外出を避けるようになってしまうことも少なくありません。もし、こうした心のざわつきが原因で、あなたらしい生活が送りにくくなっているのなら、それはパニック障害という「心の疲れ」の現れといえるでしょう。
こうした突然の発作の背景には、子供の頃の緊張感や家庭環境が、今もどこかで影響している場合があります。詳しい背景については、親子関係についての解説なども参考にしてみてください。
また、急な不安感には、誰かとつながっていたいという「愛着の心」が関係していることもあります。これについては、大人の愛着障害に関する記事がヒントになるかもしれません。まずはお住まいの地域の心療内科などで、今の気持ちをゆっくり話してみませんか?

パニック障害は「不安症」の一つです
「パニクった」という言葉は、日常でちょっと焦った時によく使われますよね。でも、本来の「パニック障害」は、単なる慌て癖とは少し違います。
それは、心が抱えた不安がコップから溢れるように、体調の変化として現れる「不安症」のひとつです。パニック障害が世界的に正式な病気として認められたのは、約25年前のことです。
日本では「100人に1人くらいが経験する」と言われていますが、実際には病院に行けずに一人で頑張ってしまっている方が、もっとたくさんいると考えられています。
ちなみに、女性の方がなりやすいという特徴もあるようです。 この症状には、大きく分けて次の3つのステップがあります。
1.【パニック発作】突然、動悸や息苦しさが起きる
2.【予期不安】「また起きたらどうしよう」と不安になる
3.【広場恐怖】逃げ場のない場所(電車や人混み)が怖くなる
これらが重なると、どうしても「動くのが怖い」と生活範囲が狭まってしまいがちです。でも、決してあなたのせいではありません。早めに仕組みを理解してケアを始めれば、また自分らしい毎日を取り戻すことができます。
パニック発作の正体と誤解
パニック発作は、強いストレスや緊張が重なったとき、心がざわついて体がいきなりビックリしてしまうような状態です。そのあらわれ方は人それぞれですが、こんな感覚になることが多いようです。
1心臓がバクバク激しく鳴る
2.空気がうまく吸えない気がして、ハアハアしてしまう
3.頭がふわふわしたり、足元がフラついたりする
4.手足がガクガク震えたり、ジリジリしびれたりする
5.じわっとイヤな汗が止まらなくなる
6.お腹がムカムカして気持ち悪くなる
7.「このままどうにかなっちゃうかも…」と、たまらなく怖くなる
8.自分が自分でないような、フワフワした不思議な感じがする
こうした体調の変化が、なんの前触れもなく突然やってきます。
パニック発作の困ったところは、「体の病気ではない」という点です。病院で詳しく調べても、心臓や脳などはいたって健康なことがほとんどです。そのため、周りから「気にしすぎだよ」と軽く見られて、一人で傷ついてしまうこともあります。
また、嵐のような発作もたいてい10分から1時間ほどでスーッと落ち着くため、病院に着く頃にはすっかり元気になっていることも、周りにわかってもらいにくい理由のひとつです。
「起こってもいないこと」を想像して不安になっている
一度パニック発作を経験すると、心の中に「もしまた起きたらどうしよう」という、そわそわした不安が顔を出すようになります。これが「予期不安」と呼ばれるものです。
「また苦しくなったら怖いな」「人前で倒れて迷惑をかけたらどうしよう」と、まだ起きていない未来のことを心配してしまうのは、自分を守ろうとする心のごく自然な反応です。
原因がはっきりしないからこそ、どうしても悪い方へ想像が膨らんでしまうこともありますよね。この不安が積み重なると、少しずつ動くのがおっくうに感じられることもあるかもしれません。
まずは、厚生労働省の「知ることから始めよう」などの専門サイトで、予期不安の仕組みを正しく理解することが、心を軽くする第一歩になります。
この不安な気持ちを少しでも和らげるための、具体的なリラックス方法についてカウンセラーと一緒に確認してみませんか?
広場恐怖症による生活の制限
「また発作が起きたらどうしよう‥」という予期不安が大きくなると、次にやってくるのが「広場恐怖症」というお悩みです。 これは心が自分を守ろうとして、不安を感じそうな場所や状況をそっと避けるようになる状態のことです。
例えば、こんな場面で「怖いな」「避けたいな」と感じることが増えるかもしれません。
1.【すぐに出られない」場所】電車やバス、エレベーターなどの閉じられた空間。
2.【助けを呼びにくい」場所】高速道路や、身動きがとれないほどの人混み。
3.【人目が気になる」場所】もし倒れたら‥、と考えてしまう、賑やかな場所。
最初は「念のため」と避けていたのが、少しずつ生活の範囲を狭めてしまうこともあります。症状の出方は人それぞれです。
「特定の場所だけ苦手」という方もいれば、「誰かが一緒なら大丈夫」という方、外に出るのが難しくなる方もいます。予期不安があるからといって、必ずこうなるわけではありません。
ただ、この「避ける」習慣がパニック障害のサイクルを少し強めてしまうことがあるので、早めに優しくケアしてあげることが大切です。
パニック障害の根本にある原因とは
パニック障害は、決して「気持ちが弱いから」とか「性格のせい」で起きるものではありません。 実は、脳の中にある「不安を感じるスイッチ」が、何かの拍子に少し敏感になりすぎてしまっている状態なんです。
脳内の神経伝達物質という、心のバランスを整えるメッセンジャーたちが、うまくバトンタッチできなくなっているイメージですね。だからこそ、お薬の力を借りて脳の環境を整えてあげながら、同時にカウンセリングなどで少しずつ心を解きほぐしていく。この「体のケア」と「心のケア」の二人三脚が、回復への一番の近道になります。

パニック障害に効果的な改善療法
薬物療法 ――
パニック発作や「また起きたらどうしよう」という不安を和らげるために、SSRIなどのお薬が使われることがあります。 お薬の力で少しずつ症状が落ち着いてきたら、お医者さんと相談しながら、無理のないペースでゆっくりとお薬の量を減らしていきます。
このタイミングで大切なのが、カウンセラーなどの専門家と一緒に、心の内側からもケアを始めていくことです。お薬で体調を整えつつ、心理療法で「心の守り方」を一緒に学んでいくことで、より自分らしく、穏やかな毎日を取り戻しやすくなります。
精神療法・心理療法 ――
パニック障害は、正しい知識と上手な付き合い方を知ることで、一歩ずつ前向きに向き合えるようになるものです。厚生労働省のe-ヘルスネットでは、専門家と一緒に不安を和らげる認知行動療法などの心のケアについて詳しく紹介されています。
【自分の状態を優しく知る】「どうしてドキドキするのかな?」という体の仕組みを正しく知るだけで、正体不明の怖さが「あ、いつもの反応だ」という安心感に変わっていきます。
【心の癖をふんわり整える】「もし何かあったら…」と不安が膨らんだときは、「これはただのサイン。ゆっくり呼吸すれば落ち着くよ」と自分に優しく声をかけてあげましょう。
少しずつ、冷静に自分を見守る練習をしていきます。まずは無理のない範囲で、専門のクリニックの先生に相談してみるのはいかがでしょうか?
まずは自分を知ることから ――
「なぜドキドキするのか?」という仕組みを正しく知って、パニックを「得体の知れない恐怖」から「体の自然な反応」へと変えていきます。
認知再構成法 ――
苦手な場所や感覚を避けるのではなく、無理のない範囲で「大丈夫だった」という成功体験を積み重ねて、自信を取り戻していきます。
暴露療法 ――
苦手な場所や感覚を避けるのではなく、無理のない範囲で「大丈夫だった」という成功体験を積み重ねて、自信を取り戻していきます。

パニック障害になりやすい人の特徴
気づかないストレスを抱え込む人 ――
パニック障害がある方の多くは、家事やお仕事に対してとても真っ直ぐで、周りの期待に一生懸命応えようとする優しい責任感を持っています。
ただ、その「頑張り」が当たり前になりすぎて、心や体が「もう限界だよ」と出しているサインに、ご自身でも気づけないことがよくあります。
毎日を懸命に過ごす中で、どうしても自分のことは後回しになり、いつの間にか疲れが心の中にそっと積み重なってしまうのですね。まずは、これまで走り続けてきたご自身を「本当によく頑張ってきたね」と、優しくいたわってあげることが大切です。
完璧主義者 ――
「ちゃんとしなきゃ!」と、いつも一生懸命になりすぎてしまう完璧主義なタイプの方は、実はパニック障害のサインが出やすいと言われています。
「100点満点じゃないとダメだ」と自分に厳しくしてしまうと、ちょっとしたつまずきでも「どうしてできないんだろう」と自分を責めてしまい、心がパンパンになってしまうからです。
また、「周りにどう思われているかな?」と他人の顔色をうかがって、いつも気を張って過ごしている方も、知らず知らずのうちにストレスを溜め込みやすい状態にあります。まずは、「今のままでも十分頑張っているよ」と、自分自身を優しく労わってあげることが大切です。
繊細で優しい人 ――
「周りの人を大切にしたい」という優しい気持ち。それゆえに、ついつい自分のことを後回しにしてしまう、繊細で温かい心を持った方もいらっしゃいます。
ただ、自分の本当の気持ちをぐっと抑え続けてしまうと、心がちょっぴり悲鳴をあげてしまい、それが「パニック障害」という形で現れることがあります。そんな時は、人と接するのが少し怖くなってしまったり、心がひどく疲れてしまったりすることもあるかもしれません。
でも、それはあなたがこれまで一生懸命に周りに心を配ってきた証拠でもあります。まずは、頑張ってきた自分を「お疲れ様」と、優しく抱きしめてあげる時間を持ってみませんか?
悲しい出来事を経験した人 ――
大切な人を亡くしたり、離ればなれになったりする「お別れ」の経験は、心にとても大きな負担をかけることがあります。 深い悲しみや不安をずっと一人で抱えて頑張りすぎてしまうと、心と体のコップがいっぱいになって溢れ出し、それがパニック発作というサインになって現れることがあるのです。

パニック障害への対処法
心の休息と睡眠 ――
「毎日お疲れ様です。少し肩の力を抜いて聞いてくださいね。実は、体の疲れが溜まると、パニック発作が起きやすくなってしまいます。
毎日忙しく過ごしているあなたこそ、意識的に「お休みタイム」を作ってあげてください。 まずは1日7時間を目安に、ぐっすり眠ることから始めてみてください。体をしっかり休めてあげることで、心も少しずつ穏やかになり、発作を和らげることにつながります。
嗜好品との付き合い方 ――
タバコやお酒、コーヒーなどが日課になっている方も、少しだけ気にかけてみてくださいね。特にカフェインは、脳をシャキッとさせて心臓のドキドキを高める力があるため、時にはパニックのような苦しい感覚を引き起こすきっかけになることもあります。
「今日はちょっと調子が悪いかな?」と感じる日は無理をせず、自分のペースで量を調整して、体をゆっくり休ませてあげましょう。
深呼吸で心を落ち着かせる ――
もしパニック発作が起きても、まずはゆっくり、深呼吸をすることから始めてみましょう。 近くのベンチなどに腰を下ろして、心が少しずつ静まるのを待ってあげてください。
発作はずっと続くわけではなく、長くても数十分ほどで自然に落ち着いていきます。この症状で命を落とすことなどありません。「大丈夫、死なないよ」と自分に優しく声をかけて、ゆっくりとした呼吸の波に意識を向けてみましょう。
ストレスを溜め込まない ――
しんどい時は、少しその場から離れて、自分を休ませてあげてください。全部一人で抱えようとしないでください。無理に立ち向かおうとせず、そっと距離を置くことも自分を守るための大切な選択です。心の中に溜まったモヤモヤを言葉として吐き出してください。

パニック障害とカウンセリング
パニック障害は、心と体の両方が一生懸命サインを出している状態です。一人で抱え込んでいると、「またあの苦しさが来たらどうしよう」という不安で、身動きが取れなくなってしまうこともあります。
そんな時は、カウンセリングで少し肩の荷を下ろしてみませんか?カウンセリングは、あなたの心の中にある「モヤモヤした不安」の正体を一緒に見つけ、一歩ずつ前へ進むためのヒントを探していく場所です。まずは、あなたのペースでお話しを聞かせてください。
カウンセリングでできること
パニック障害を正しく理解する ――
カウンセリングでは、「なぜ発作が起きるのか」という仕組みや、心の動きとのつながりを一緒に紐解いていきます。正体がわかると、「自分がおかしくなってしまったわけではないんだ」とホッとでき、少しずつ安心感を取り戻していくことができます。
ストレスの原因を見つける ――
カウンセラーと一緒にお話ししながら、自分でも気づかなかった「心のモヤモヤ」の正体をそっと見つけ出し、これからどうすれば心が軽くなるかを一緒に考えていきます。
考え方の癖を修正していく ――
ネガティブな思考が浮かんだ時、「あ、またダメだ」と自分を責めるのではなく、「今、私は不安を感じているんだね」と、一歩引いて眺めてあげましょう。
練習法としては、感情が動いた時に、心の中で「〜という考えが浮かんでいるな」と実況中継します。これをマインドフルネスのラベリングと呼び、感情に飲み込まれないための心のクッションになります。
行動範囲を広げていく ――
一人で外に出るのが不安で、「いつまで続くんだろう」と心細くなることもありますよね。でも、パニック障害は決して治らないものではありません。 愛媛心理相談室では、まずはあなたの不安な気持ちを丸ごと受け止め、パニック障害に詳しいカウンセラーが、あなたの歩幅に合わせて一歩ずつ寄り添っていきます。
例えば、一人でお出かけするのが怖くても大丈夫。少しずつ自信をつけていけるよう、無理のない範囲で一緒に「できた!」を積み重ねていきましょう。
一人で抱え込まず、心の重荷を少しだけ私たちに預けてみませんか?あなたの心がふっと軽くなるよう、心を込めてサポートさせていただきます。どうぞ安心してお気軽にお話しくださいね。

終わりに‥
パニック障害は、ある日突然、なんの前触れもなく「心臓がドキドキする」「息が苦しい」といった、とても強い不安に襲われることから始まる病気です。
発作の最中は「このまま死んでしまうかも‥」と感じるほど恐ろしいものですが、実は体に悪いところがあるわけではなく、たいていは10分〜30分ほどで自然に収まっていきます。
ただ、その時の怖さが忘れられず、「またあんな風になったらどうしよう」と不安になったり(予期不安)、逃げられない電車や人混みを避けるようになったり(広場恐怖)することもあります。 「自分だけがおかしいのかな?」と一人で悩んでしまいがちですが、決してそんなことはありません。
お薬で気持ちを安定させたり、考え方のコツを少しずつ身につける「認知行動療法」などを取り入れることで、またあなたらしい毎日を過ごせるようになります。
愛媛心理相談室では、あなたが今感じている苦しみにそっと寄り添います。パニック障害をよく理解しているカウンセラーが、あなたにとって一番安心できるペースで、少しずつ前に進んでいけるようにお手伝いさせていただきます。どうぞ、お一人で悩まずに、お気軽にご相談くださいね。